増える生豆?

皆さんは生豆の保存にどのように気を使われているだろうか。

僕は購入した生豆は、すかさず1000gずつZipLockに小分けして常温保存している。特に高価な生豆に関してはさらに脱酸素剤を入れたり、湿度が80%くらいに上がってしまうと除湿したりはするが、基本的にはZipLockの気密性を信じているのでそれ以上のコストはかけない。

ところで最近気が付いたことを皆さんにお伝えしたい。

下記の袋はUSフーズさんの小分け袋で、なかなか洒落たもので消費後は他の用途に使いたくなるくらいだが、残念ながらグレインプロのような気密性はなく、そのままでは湿気が入り放題である。
USフーズの生豆袋

そこで、きっちり1000gずつ計ってZipLockに入れて密閉していくわけだが、最後の袋は大抵少し多い。
例えば今回の例では4050gほど多かった。これがUSフーズで袋入れしたときはどうだったのか、少し気になるところである。
ショコラピーベリー余分

プレミアムショコラ余分

一方で、極まれに最後の一袋の重さが1000gを切っていたりすると何となく悔しいものであるが、僕の経験では ある一社を除いて、まずそういうことはない

それはさておき、その きっちりと1000gずつ密閉したはずの袋を、使うときに再度計量すると必ずと言っていいほど3-5g増えているのである。はて? と思っても今まで気にしないでいたが、最近ふと、思い当たった。それは密閉した生豆袋をしばらく置くと下記の写真のようにまるで脱気したかのような状態になっている、という現象と結びついた、ということである。

呼吸する生豆

要するに、ZipLockの袋を手で絞って口をしっかり閉じても、袋内には空気がまだ5g程度は残っており、どうやら生豆がそれを吸着して袋内の真空度を上げていくようなのである。

KC
KC

上記の青いアンダーラインの説明を訂正します! (2024/4/13)

1ℓの空気の重さが約1.3gという話なので、さすがに袋の中の空気が5gということはあり得ず、やはり乾燥している生豆がまずZipLock内の水分や空気を吸って真空度が上がるとZipLockの密閉度では足りなくなり外から空気が徐々に入ってそれをまた生豆が吸着していると考えるしかなさそう。

結果として下の写真のようになる。もちろん、袋に入れたときにはきっちり1000gだったので、取り出しても500gx2となることを期待していたわけであるが、この例では 3.4g増えている。

増える生豆

生豆は水洗いやお湯洗いをして焙煎するくらいだから、短期間なら水分が多少多くなっても問題ないはずだが、長期間となるとカビが発生したり白くふやけたりと劣化しやすい

乾燥し過ぎもだめらしいが、湿気の多い時期に空気に晒したままにするのは大事な生豆を台無しにする危険性が非常に高いということ。一方で超高級豆なら、真空パックして、冷蔵や冷凍保存したりする方もいるが、普通のスペシャルティ豆でそれはコストをかけ過ぎかな、と。

ちなみにコーヒー流通センターの袋は開封前は気密性が高そうなので、購入後もしばらくそのまま置いておくことができて重宝だが、この袋はかぎ裂きにとても弱い。一度、袋を運んでいる最中に何かに引っ掛けて、10Kgの生豆の大半を床にぶちまけてしまい、大変な目にあったことがあるので、皆さんも流通センターの生豆袋を運ぶときは気を付けてください。
コーヒー流通センター袋

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