CR600で大坊珈琲ライクな焙煎に挑戦!

以前書いた2ハゼなしの長時間焙煎というブログ記事にコメントを頂き、その方には直接お返事させて頂いたが、そういえばこの手の実験はユニオン手廻しロースターの頃は熱心にやっていたけれど、今の焙煎機では試したことがないな、と気付いた。いわゆる大坊珈琲風、どこまでも深い苦味とコクがあり、それでいてキツイ苦味ではなく、むしろ最後には甘味すら感じるコーヒーを急に作ってみたくなり、届いたばかりのブルンジのニュークロップを使って早速トライ。

目標は30分で、ハゼはなるべく穏やかにする、場合によっては起こさない、という方針。1ハゼ温度の194℃に近づいたら、RORをグッと落として、2ハゼ温度の220℃になかなか到達しないように、火力を最小にするだけでなく、ダンパーよろしく豆投入口をときどきパカパカ開けて熱を逃がす手法で写真のような焙煎を行った。

すると実際、1ハゼは起きず、2ハゼもとても穏やかに始まりそのまま長々と続いたが、流石に30分まで引っ張る勇気がなく、25分ほどで排出。なかなかいい感じの黒々とした美味しそうな珈琲豆が出来上がった。RoastLiteの焙煎度チャートと比べてみても、間違いなくフレンチ・イタリアンの世界に到達している。やってみて気付いたのは、Artisanロガーが繋がっていることで、比較的容易にこういった特殊焙煎が出来る、ということだ。大坊氏の本を読むと、焙煎が進むにつれて火力をどんどんと落としていく、すると1ハゼが起きたり起きなかったり、といった説明をしているが、恐らく今回僕がやったような焙煎を温度計なしの手廻し焙煎器ながら職人的な感覚で行っていたのであろう。

ブルンジ大坊風焙煎
<注:グラフをセーブする前にリセットしてしまい、この写真しか残せず>

ブルンジR25
ブルンジ極深煎り

今日、取り合えずV60でいつものようにドリップしてみた。期待どおりの素晴らしい苦味。濃いめに淹れてもストレートで素直に美味しい。大坊珈琲かくありき、という感じ(^^)
一晩立ってもあまり油分が滲出していない点も、過激に植物細胞壁が壊れたりせずに深煎りの世界に到達できたことを物語っている。次は点滴ネルドリップでも淹れてさらに大坊珈琲に近づいてみよう。400gほど焼いたので当分は楽しめそうである。

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