有楽町駅からほど近い銀座の一角に十一房珈琲店という40年も続く名店がありますが、今日は仕事帰りにそこに寄ってきました。注文したのは2007年のビンテージものバニーマタル。相当なレアものです。18グラムの深煎り豆を使って、かなり時間をかけてジノリの真っ白なデミタスカップ(80ccくらい)にネルドリップしてくれましたが、ちっとも濃過ぎることはなく、ビンテージ特有の円やかな味わいと精妙な香りが立ち昇る一杯でした。
一杯目が美味しかったので、勢いづいて2杯目はブラン・エ・ノワール(白と黒)というアイスカクテルも頼みました。こちらはやはり18グラムの深煎り豆を80ccと濃いめに淹れて、クリームを加えたもので、甘みもつけてありデザートのようでとても飲みやすいものでした。
しかし一番驚いたのは、熱い珈琲を氷屋で買ったという大きな氷の上に載せて急冷する、という手間のかかることをしていたことでした。氷はなんとも昭和風情のある木製の桶に入っています!
(2023/9/11後日談)
先日、有楽町近辺を徒歩で通りかかった際に、クラシカルな富士珈機の半熱風釜で維新に焙煎されている店主を見かけて、ふとまた入ってみました。
コロナ禍の2,3年を経たせいか、なんだかメニューも簡素化された印象でしたが、こんな銀座の一等地で長くやっているだけあって老舗の雰囲気は健在でした。相変わらず18gの珈琲粉を使ってのネルドリップでしたが、淹れてくれたのはコーヒーの仕事はここが初めてというアルバイト7年目の女性で、無口そうな店主とは対照的にとても気さくな方でした。
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