増殖し続ける Third Wave Coffee系の店ですが、ここの珈琲にはちょっと衝撃を受けました。神保町のオフィス街にある間口の小さな店ですが、焙煎も店内で行っており、素性の良い生豆を浅めに焙いて、完璧なタイミング(焙煎後2,3日)で提供します。今回で2回目の訪問でしたが、衝撃の1つめはその抽出方法で、ペーパードリップなのに30秒ほど蒸らした後に、なんとドリッパーの中をバースプーンのようなものでグルグル掻き混ぜてしまいます。その後は普通にペーパーで濾すわけですが、要するにペーパーの透過式とフレンチプレスの浸漬式を組み合わせたようなやり方で、豆が新鮮でも膨らまない浅煎りでは理にかなっています。フレンチプレスはどうしても濁るし油分が気になりますが、この方式なら問題なし。旨味成分だけが引き出せます!
写真は一杯目に飲んだエチオピアGUJI地区の BUKU。こちらは550円とリーズナブルですが、ナチュラルプロセス特有の豊かなフルーツフレーバーで、スイスイと喉に流れ込みます。
衝撃はこちらの方。同じGUJI地区でも2ランクくらい上のフルーティさ。100gで4800円の豆!
少し前に見た本で、大会でこういう常識を覆す淹れ方をする人がいたと知っていましたが、間近に見て納得。飲んでまた納得。で、2つ目の衝撃はエチオピアのGUJI JASPERです。一杯1500円という高価格ですが、この店の「2杯めは半額」という有難いルールのおかげで750円で飲めました。もうなんというか、完熟した赤いコーヒーベリーをそのままフレッシュジュースにしたんじゃないかと思えるほどの果汁感。神秘的な赤紫のベリー系フレーバー。こういう店はとても勉強になります。16.5gの珈琲粉に対して、225ccをドリップするとか。夜8時閉店ギリギリだったので、2杯目は紙コップだったのが少し残念でした。
PROBAT社の焙煎機。銀色の袋は焙煎豆を数日寝かせるためのもので、CO2を逃がすバルブ付き。焙煎後に店内奥の倉庫で常温保存する。
コメント