カセットコンロと言えば岩谷産業であるが、その中でも「タフまる」という商品は以前から気になっており、いずれ購入しようと考えていた。先日、実家近くのコーナンで見ているうちに、やはり買おうと決心し、一度は手に取ったが、ふと横の「タフまるJr.」の方も良く見えてきて、店頭でさんざん迷った挙句、結局Jrの方を購入した。とにかくコンパクトで可愛く所有欲をくすぐるが、タフまるに比べると火力が2.3KWと少ない。さてどうかな、と思ったが、結論から言ってJr.を選んだのは大正解。
いわゆる「多孔式バーナー」はとても安定した炎で中心部に熱が集中するためか、最大火力にせずとも十分に素早く煎り上手を加熱することが出来て、煎り上手焙煎の醍醐味である「小型スポーツカーのような」急加熱&ブレーキ性が損なわれず、火力調整が最小~最大まで実にスムーズに変えれる。むしろいつものLPガスコンロよりも使い勝手がよい。
ちなみに収納ケースもいい感じで、これなら気軽に持ち歩きたくなる。
昨晩、キッチンにタフまるJr.を持ち込んで、題材としてマンデリン・ビンタンリマを3回、中深煎り、中煎り、浅煎り(ノルディック)と異なるプロファイルで焙煎してみたが、なかなか良い感じに焼ける。
①まず最初は少し深めに焼こうと、2ハゼを超えて40秒程度まで焙煎してみた。Drop温度は230℃で通常ならシティローストとなるが、マンデリンは色づきが遅く豆色などから判断してハイローストとした。まだ試飲していないが、如何にも美味しそうな匂いが漂っている。
②次はなるべく綺麗にナチュラルローストでミディアムに仕上げようと、火力や炎からの距離に気を付けながら丁寧に焙煎。これまた良い感じのお手本のようなプロファイルで焼き上がった。こちらもまだ試飲していないが、美味しいこと間違いなし、という豆面である。
③最後がノルディックローストでの浅煎りである。RoRが常に20前後になるようにコントロールして、1ハゼ開始から1分以内に煎り止め、トータル7分55秒の短時間焙煎である。ポイントは、1ハゼ開始後、気化熱によるRoRのクラッシュが起き始めたら素早くそこで煎り止めすることである。これはスコットラオの本に書かれていた手法である。
焙煎した豆を3つを並べるとこんな感じである。
一日経った今日、まずノルディックローストの浅煎りをV60で淹れてみたところ、ロースト・アーモンドのような心地よい香りが素晴らしく、飲んでみるとスウィートオレンジようなジューシーさが出ていてとても美味しい。まずまず上出来な焙煎である。
マンデリンの中でもこのビンタンリマには欠点豆もほとんど見当たらず、そもそも良い豆のようであるが、そのポテンシャルを十分に引き出した焙煎が出来たように思う。
「タフまるJr」は火力調整がやりやすく、今回の焙煎も容易に再現できそうである。
コメント