光る珈琲生豆

珈琲の生豆には多い・少ないの差はあれども、必ずある程度の欠点豆が含まれており、これを焙煎の前後でどこまで取り除けるかで、最終的な珈琲の味も変わるし、価値も変わることはご存じの方も多いと思う。しかしこの欠点豆のハンドピックというのは容易な仕事ではなく、分かりやすいものもあるが、見た目では非常に発見しにくいもの(特に発酵豆)も多い。
ハンドピック

そこで僕が最近知って導入しているのが、ブラックライトを使う方法である。通常のハンドピック後に、さらにブラックライトで紫外線照射することで光る生豆があるのである。これは下記の論文などを見ると、要するに生豆の処理で使う水が悪かったりその後の乾燥段階で問題があった場合にバクテリアが豆を劣化させたり酸化させたりする過程で、微量の発酵物質が生成される、ということらしい。

Shining a Light on Defect Detection: からの抜粋

Mottling is caused by the oxidation of polysaccharides, acids, and lipids found in the coffee seed, which creates a whitish glow under UV light. If the drying process has not been given the correct attention and time, it can negatively impact the lot’s longevity. 

まずは下記の写真を見て頂きたい。右側と左側は元は同じ袋に入っていたブラジル・クラシコ一番摘みという見た目は欠点豆がほとんど見られないブラジルでは珍しい水洗式の生豆である。

光る発酵豆(1)

これがブラックライトを照射するとこのようになる。これなら混ざっていても容易に発見できる。
光る発酵豆(2)

これらを取り除くことでどれくらい味が改選するのかは自分では実験できていないが、上記の論文を見ると6か月ほどかけて、同じ豆のカップスコアを比較しており非常に信ぴょう性がある。僕のように小さな規模で焙煎している者でなければなかなかここまでは出来ないと思うので、これからも続けて一つの差別化としたい。

コメント

  1. 村山 より:

    回答ありがとうございます。
    探してみます。

  2. KazuhiCoffee より:

    >>1
    コメントありがとうございます。
    僕が使っているブラックライトは、ネットで適当に購入したものですが、一応型名はXPE365となっており、税込み1130円でした。乾電池一本で使えるのは便利ですが商社範囲が円状で小さめなので、欠点豆を探す目的であれば、もしかするとUV照射用LEDが多数ついているライトの方が使い勝手が良いかもしれません。

  3. 村山 より:

    以前、サンプルロースターの温度計の件で質問をさせて頂きました村山です。
    今回のライト興味があります。
    どの様なブルーライトを使用してますか?
    購入先、型番など教えていただく事ほ可能でしょうか?