ごく最近、マニアックなコーヒー・ブログで有名なファナティック三神さんの店が近くにあることを知り、昨日そこのハンドドリップセミナー(初級編)に参加してきた。店名はRoast Design Coffeeといい、新百合ヶ丘駅から徒歩5分ほどの雰囲気の良い飲食店などが複数入居するビルの一角にある。店内は縦に長く間口は広くないため、セミナーの定員はMAXで4名である。
1時間ほどのセミナーは、ブルンジの浅煎り豆(KIBINGO, フリーウォッシュト)を使って、抽出に影響する要素のうちの以下の2点を変えて、味がどう変わるかを確認するものであった。
・粉の量 (いわゆる CBR: Coffee Brew Ratio)
・粉のメッシュ (細挽き、中細挽き、粗挽きの3段階)
三神氏は飾らない語り口で客観的な説明の仕方をされるため、とても分かり易い。
1つめの実験は、CBR=14と15でどう味が変わるか、であった。具体的には、同じ30gの珈琲粉に対して、一方はお湯を420cc、他方は450cc注ぐ。抽出方法は Hario V60で3回の均等注湯であった。
通常は、粉の比率が高いCBR14の方が収率(抽出率)が低くなるそうであるが、今回はお湯の注ぎ方の問題か、CBR15の方が高い収率となった。
2つ目の実験は、CBRは同じで、メッシュだけを変えるもの。当然、メッシュが細かい方が濃く抽出される。ちゃんと濃度計を使って数値的な部分も見せてくれるため、納得感が大きい。
<これはお店で出しているコーヒーと同じ中細挽き>
細かい説明は割愛するが、総括すると以下のようになる。
・抽出率と濃度は別であり、少ない粉で抽出率を上げて濃く出来るがエグ味が出やすい。
・挽目で味の配分が変わるが、まず濃度を考えて、次に味の配分を考えるとシンプル
・他のセットアップとの関係もあるので、抽出方法だけ取り出しても意味がない。
ご興味のあられる方は是非参加してご自分で結果を確認して頂きたい。1時間とは思えない充実度で、お土産の珈琲豆100g付きで3000円と、かなり良心的な価格設定である。
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