キンドルの検索で見つけたとき購入しようかなと思いながらついそのまま忘れていた堀口俊英さんの最新刊、THE STUDY OF COFFEEをついに購入した。実はフェースブックのコーヒーに関するグループにこの本のことが投稿されていたのを見て、「おっ、買わなきゃ」と思い、さらに念のためキンドルのお試し読みをして、「これはもう買うしかない」に変わって、即座にアマゾンで注文。2日ほど経って本日届いた次第。この本は12のレッスンで構成されており、「なぜ焙煎するのか、その意味を知る」「科学的データから品質を知る」などといったテーマで持論が展開されていて、とてもオリジナリティが感じられる。
昨今、巷に珈琲本は溢れていて、この数年は特に毎月毎月、新しい本や雑誌の珈琲特集が組まれたものが出版されるが、正直、中身は既存の本と重複しまくっていたり、ありきたりな器具紹介やアレンジ珈琲といった如何にも水増しコンテンツが目立つものが多く、これなら立ち読みで十分となって大抵は購入するには至らない。 でもこの本はちょっといい。何十冊も珈琲本を買い漁ってきた人でも欲しくなる内容である。 といって実はまだパラパラめくっただけであるが、レッスン7「私の抽出方法」を見て、久しぶりに目が覚める思いがした。 このところ、井崎英典氏の「世界一美味しいコーヒーの淹れ方」に影響されて、蒸らしは完璧に粉を濡らす、その後はドリッパーをグルグルやったり、お湯を落としきったり、などとしていた。しかし何かしっくり来ず、ときどき点滴抽出をしてみるとずっと自分好みの味が出せる。で、堀口氏の抽出方法と言えば、粉の中心にごく少量(10ml)のお湯を注いで最初の一滴 (First Drip)が落ちるまでの時間を20~40秒取る。そしてその後も基本は真ん中に少量ずつ注ぎ続ける、というもの。グルグルなんて絶対やらないで珈琲粉の厚い層を大事にキープする手法。これは半年くらい前まで僕が淹れていた方法であり、そうだ、やっぱりこれだよな、と思った次第。
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