煎り上手や手鍋、手網などで焙煎する場合の火力源としては、カセットコンロを使っている方が多いと思う。というのも、昨今のキッチンのガスコンロにはSiセンサーという安全装置が付いており、勝手に火が消えたり小さくなったりしてしまうからである。
そういう場合に便利なのがカセットコンロなわけだが、やはり暑かったり寒かったり、風雨の心配もある外で使うより、出来ればキッチンの換気扇の下で焙煎したい。この場合、火力のコントロールも楽である。僕はガスコンロの上に板を敷いて平面を作り、そこにコンロを載せて焙煎している。
さて、便利なカセットコンロではあるが、問題はカセットボンベは容量が小さく直ぐに空になってしまうこと。そして最後の方になると、いつ空になるか分からず使い切るのが難しいため、中途半端に残っているボンベが増えていくことである。
最近気が付いたのだが、イワタニのボンベは新品はちょうど350gの重さに作られている。そして内容量は250gである。ということは、使用前後の重さを計れば、残量で使える回数が予測できるのである。ということで、早速やってみた結果がこんな感じである。
当然ながら深く焙煎したり、1回目の焙煎で予熱時間が長いと使用量が増える。一方で、連続焙煎の2回目以降や浅煎り~中煎りの焙煎では使用量は少ない。その差は20g-28g 程度であり、平均すると一回あたり24gであった。ということは、250gのガスで10回は焙煎可能、ということが計算できる。
要するに、使用前のボンベ重量が125g以上であれば、中煎りなら大丈夫、ということである。
今までは残り少ないボンベは予熱に使うくらいしか手がなかったが、この管理方法を用いれば安心してギリギリまで焙煎に使うことが出来る。
ただしこれは「タフまるJr+煎り上手」の話であり、カセットコンロの種類や焙煎スタイルが変われば一回当たりの平均使用量は違ってくるので、ご興味のある方はご自分の環境で確認して頂きたい。
実際に使い切ったボンベを計量してみると、100.5gとなっていた。
ちなみに、イワタニの250gボンベは一缶が250円ほどなので、1回の焙煎に25円かかる計算である。これで70gの生豆を焙煎すると、約60gの焙煎豆が出来て、5杯分程度のコーヒーになるため、一杯あたり5円ほど燃料費がかかっていることになる。
これがプロパンガスなら、5kgのガス充填が約1800円で、もし同じ計算式を当てはめると一杯あたり 1.8円である。もちろん、ちゃんとした焙煎機ならバーナーが密閉構造でドラムを加熱するため、もっとずっと熱効率がよいし一度に沢山焼けるので、燃料費はほとんど計算に入れなくてもよいほどの小さなものになるはずである。
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