お待たせしました!
今までの香豆火珈琲ブログは、先日ついにこちらのサーバーに全てコピー完了。1年以上も更新できなかったのはひとえに僕のWord Press知識不足、いや単に怠慢です^^)。 書きたいことは沢山あったのですが、、閑話休題。久しぶりの投稿はずいぶん前に残しておいたメモを元にちょっと更新します。
珈琲生豆によってスウィートスポットの広い、狭いはあるが、今までいろんなスタイルの焙煎を試してきた中で総じて言える結論は、
- 一定以上の品質の生豆は、2分半の超高速焙煎から30分の長時間深煎りまで、フレーバーの振れ幅は非常に大きくても、どの焙煎度でも美味しいと思える要素がある
個人の好みがあるので、この焼き方をすれば最高に美味しい、というのは絶対法則はなく、全て主観的なものであるが、自分なりに色々な焙煎スタイルを実験してきた中でほんと美味しさは素材次第だな、と強く思う次第。
さて、今回は久しぶりのブログ更新ということもあり、とっておきのテーマについて書きたい。
僕の過去投稿を見られた方は、基本となるナチュラルローストから、超高速ノルディックローストや
大坊風長時間焙煎(極力ハゼなしで引っ張る)といった特殊焙煎を覚えておられるかもしれない。
また、ゼニサワさんのゼロハゼ焙煎についても少し触れたことがあるし自分でも試してみた。
ゼニサワさんのお店にはその後、実際に行ってみてさらに気付いたことが色々あるのでまた別の機会に書きたい。
ゼロハゼ焙煎は、特に焙煎後半で風量を高めに、常に低めの温度の風を送ることにより、豆温度が
1ハゼを開始する温度にギリギリ達しないように30分ほど焙煎する技術で、どの豆でやっても苦みゼロで非常に繊細な酸味と香味を感じる味わいになる。このフレーバーを極簡単に再現する方法が今回紹介する余熱焙煎である。まずは下のプロファイルを見て頂きたい。
これは、コーヒー問屋さんで焙煎用具を購入した際に付属していたブルーマウンテンNo1の生豆100g。実験台にちょうど良かったが、余熱焙煎ではあまり美味しさは引き出せず。というか、もともと平凡な味なのかも。価格だけは高いけどね(^^)
普段焙煎されている方なら、これらのプロファイルを見て恐らくあっと驚いてくれると思う。
そう、最初にガーンと豆の芯まで熱を入れる、という僕の焙煎手法の大原則は同じであるが、その後は火力を切っているので単調に温度が下がっていく、というものである。
当然、ハゼは全く発生しない、完全無敵のゼロハゼ焙煎である。
この手法は、蓄熱性の高い釜の焙煎機なら可能で、投入時の温度とバッチ量のバランスだけを考えればよい。
あとは化学反応がほぼ止まる130度程度まで20分余り回し続けるだけ放置。ガス調整も風量調整もなにもない、超簡単で再現性の高い焙煎方法である。
さてこの焙煎、上手くいくと豆本来の甘味が前面に出て、個性的で素晴らしいフレーバーが楽しめるのである。普通に焙煎すると判別できない繊細な傾向も見えてくる。これはゼニハゼさんのコーヒーの狙いとほぼ同じであると思われるが、簡単さでは段違いなのである。
さてさて、量産コーヒーの業者さんには真似が出来ないこういった手法を試せるのが、まこと自家焙煎の真骨頂であり醍醐味だと改めて思う次第。
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