さて、ブラックライトを使って欠点豆を見つける手法を以前ツィートしたらこれが結構バズって、その後もかなりの回数リツィートされたものだが、今では自宅焙煎をされている方の間でかなり知られるところとなり、実際に普及してきているように思われる。
ここで再度強調しておきたいのは、ブラックライトで光る生豆がすべて欠点豆というわけではない、ということである。正確には、欠点豆は光るものが多いので、そのままでは見逃していたものを見つけやすい、ということである。
で、ここで気になるのは、欠点豆なのかそうでないのか判断が難しい光り豆の扱いである。
例えば、エチオピア・ハルスケのナチュラル精製、コロンビア・エルパライソ・ダブルアナエロビック精製・ライチ、といった生豆はかなり高い割合で光る豆が含まれており、これを全て削除するにはもったいない気がするし、かといってそのままにして焼いていいのか悩ましい。
そこで僕はこの光る豆をどんどん取り分けてはジップロックに貯めておいた。これが煎り上手のバッチ量の70gに到達したので焼いてみた。 長い前置きになりすみません _O_
焙煎してみて気が付いたことは、これらの光る発酵豆はどうやら1ハゼが来る温度が高いということである。
下記の2つのプロファイルを見て頂きたい。煎り上手では通常の1ハゼ温度は200℃程度であるので、214℃というのは如何にも高い。サンプル数が2つだけなので確証はもてないが、どうやらこの傾向があると思われる。
さて、これらを本日試飲してみた。
まず感じるのは、粉に挽いたときの香りが明らかに強い、ということで、そこまでは最初から想定範囲内である。よって少し薄めに淹れるのがよいと思い、10gに対してお湯を180㏄注ぐ、CBR=18 で抽出してみた。
まずエチオピア・ハルスケの方であるが、いつもの軽やかなピーチのようなフレーバーに対して、光り豆Onlyの方はちょっと重い感じのトラディショナルなモカ・シダモのフレーバーであった。まぁこれはこれで悪くない。普通に美味しいと感じた。
次にコロンビア・エルパライソの方であるが、こちらも同じくCBR=18 で淹れてみたところ、いつものエルパライソと変わらない甘いフレーバーで、素直に美味しい。
うむ、結論を急ぐわけではないが、少なくとも明らかな欠点豆ではない光り豆は、特に取り除く必要はなさそうである。残すことでフレーバーが少し強くなるという傾向はあるが、雑味だとか、嫌な発酵臭だとかそういったものは感じられず、少なくとも捨てるのはもったいない、と思った次第。
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