White Coffeeと聞けば、日本人なら大半がミルクの入った珈琲を思い浮かべるだろう。しかし北米では、特に健康志向の高い人達の間では別のものを意味し、それは超浅煎りの珈琲のことである。健康志向の高い僕としては急に実験してみたくなり、たまたま見つけた以下のサイトの情報を元に早速作ってみた。
What is White Coffee? | Poverty Bay Coffee Company
使ったのはコスタリカの豆で、焙煎機への投入温度はかなり低めの100度、取り合えず書かれていたレシピどおり、BT(豆温度)が華氏325度(摂氏163度)になったところで煎り止めした。焙煎時間を長めにするために、Diffuerを閉めて半熱風焙煎モードにして、ガス圧はずっと低いままにした。
焙煎後の珈琲豆はいわゆる Yellow Pointに近い状態で、当然この温度ではハゼなど起こるべくもなく、水分重量減はわずか5%程度である。さて、どんな味がするのか。
White Coffeeはかなり硬いので、生半可なコーヒーミルでは挽けない。しかし僕は ZProという高性能ミルを持っているので、これを使ってガリガリと挽いてみた。さすがにちょっとハンドルを回すのは重かったが、まぁあっさりと挽けた。
これを、V60を使って90度のお湯で普通にペーパードリップしてみた様子が以下のとおり。
もちろん粉は全く膨らまない。出来上がった液体はもう全くコーヒーの体をなしていない。しかし飲んでみると、酸味は全くなく、むしろ仄かに甘い。カスカラティーの味に近いもので、まぁ普通に飲める、といったところ。
昨今、しばしば話題になる健康成分、クロロゲン酸は熱で大半が分解されてしまうため、元々生豆に豊富に含まれていたそれは、普通に焙煎すると浅煎りでも半減、深煎りではほぼ消失してしまうらしいが、White Coffeeなら豊富に含まれたままである。そしてカフェインは普通に含まれている。ということで、抗酸化作用や血糖値上昇の抑制、脂肪吸収の抑制などを期待してのコーヒーの飲み方としてWhite Coffeeは一つの有効な選択肢なのかもしれない。ただ、まったりとしたとした味は珈琲の味を期待しているとちょっと腑抜けな味なので、現地では深煎り珈琲と半々にしたりして、主にエスプレッソで飲むという話である。機会があれば、本場のバリスタさんが淹れてくれたWhite Coffeeを飲んでみたいものである。
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