カフェレスジャパン2021

少し前から近くのデイケアで働き始めて以来、平日の休みがなくなり、珈琲店巡りや展示会・セミナーなどに行くのが大変になってしまったが、やはりこれだけは見逃せない、ということで、水曜日に休みを取ってカフェレスジャパンに行ってきた。この展示会はSCAJ始め大半の展示会が中止となった昨年コロナ禍の中でも中止されずに毎年開催されてきた、珈琲関係者には貴重な展示会である。でもなんで僕は昨年行かなかったのかな、と振り返れば、それはちょうど町田市への引っ越し日と重なって、それどころではなかった、という実情があったのであった。でも今年は!
CafeResJapan2021
左に行くとカフェ&レストラン・ショーで、右に行くとなぜか終活の展示会。なんとも対照的な!

さて、あらかじめ申し込んでいたセミナーは水曜と金曜にあったが、さすがに2日は休めず、金曜のROSTROさんのセミナー「美味しいコーヒー」の定義と作り方を徹底解説、に出るのは断念して、水曜日にあった小川珈琲さんの、カッピングでコーヒーを飲み比べよう! ~エアロプレスコーヒーの抽出体験~と、堀口珈琲の堀口さんご自身による、コーヒーテースティングの仕方 (おいしいコーヒーを味わうためのテースティング方法)に出席してきた。

前者は思っていたよりも豪華な内容で、パナマのエスメラルダ農園のゲイシャ豆を含む5種類の特徴的な珈琲をカッピングしてから、さらにグァテマラ・エルインヘルと農園の水洗式豆とブラジル・ベレーダ農園のナチュラル豆をエアロプレスで淹れて飲む、というものであった。笑顔がチャーミングな小川珈琲のチーフバリスタさんによる講義。なかなか充実した内容であった。
小川珈琲エアロプレス・セミナー


そして二つ目は、堀口珈琲の創始者、堀口さんによるセミナー。こちらは昨年、出版された「THE STUDY OF COFFEE 」の内容そのものであったが、破天荒な堀口さんの講義はとても楽しく、かつインスピレーションを呼び起こす内容であった。熱弁しているとマスクがしょっちゅう外れてしまう堀口さんがなんとなく可愛らしかったな。

堀口さんセミナー

一方、展示会の方は規模的にやはりかなり小さく、珈琲関連のブースだけであれば半日あれば十分に回れるものであったが、その中で気になったものをいくつか紹介する。

まず、家庭焙煎マニアの間では世界的に大人気の台湾Aillio社のBullet R1焙煎機。電気式ながら、IHで窯を熱するというもの。ブタの置物のような可愛い姿の焙煎機は間近で見ると意外と大きい。ただ持ち上げてみるとそれほど重くはなく、十分に一人で移動できる。これが焙煎デモをやっていたので、あちこち触らせてもらいながら見学していたが、お客さんのやった豆のドロップの仕方が悪かったのか、ドラムの内側と外側の間に焙煎豆が挟まってしまい、フラップが閉まらなくなる、というアクシデントが発生。う~む、思っていたより使い辛そう。ただ僕のCR600よりも優れている点は、設定プロファイルに沿って自動運転ができるところ。味の再現、という意味ではBulletに分がある。
Ailio Bullet
Ailio Bullet 豆スタック

次はネスカフェのサブスク焙煎機、ROASTELLIER。これはあらかじめ水抜きした焙煎豆を専用焙煎機で焙煎することで、誰でも失敗なく焙煎出来る、というコンセプトの商品である。要するにダブル焙煎である。こちらは最大250gとは思えない巨大な図体にちょっとびっくり。うーむ、うーむの世界。これ売れてるのかなぁ。
NesCafe ROASTELIER

お次は、生COFFEEという商品。これは先日僕も作ってみたいわゆるホワイトコーヒーのことで、ほぼ生に近い珈琲豆に通常の焙煎豆を少しブレンドしたものを微粉状にしたもの。これをお茶風にして飲んだり、隠し味としてケーキやカレーなどに入れて使うとのこと。生豆に多く含まれるクロロゲン酸が壊されずにそのまま接種できるのがミソ。しかし価格は90gで6400円である。ちょっと高すぎじゃないかなぁ。これじゃ漢方薬だ。
生COFFEE

ブランディング・コーヒーのブースに合ったタイムモア(?)のコーヒースケールは、発売前のものであったが、最高級ブランドのacaiaのスケール並みの性能が1万円以下で売り出されるらしく、発売されたらちょっと欲しいかも。あと、同じくこのブース展示していたKrinderのハンドミルもなかなか魅力的であった。鋳鉄のコニカル刃を装備したミルは軽くて握りやすく、しかもよく切れる。定価12000円はなかなかいい線かもしれない。

タイムモアのスケール新製品


こちらはちょっと際物的な、超音波を使った水出し珈琲抽出機。通常なら一晩かかる水出し抽出を超音波を使うことで5分くらいに縮めることが出来るらしい。しかし試飲した珈琲はちょっと濃すぎて、僕には受け付けなかった。
メガネブク抽出器

そして帰り際に見つけたのがこれ。ローストアナライザー、X-Rite社のCM-100の後継機。これは発売されたらはっきりと欲しいと思える商品である。小型で高性能、価格も10万円を切る予定とのことで、アナライザーとしては破格に安い。なにやら内部にカラーチャートが入っていて、珈琲粉の色とそれと比較することでAgtronのL値を見つけるようにしたことでコストダウンできたらしい。早く発売して欲しいものである。

RM200ローストアナライザー

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