煎り上手でのブラインド焙煎チャレンジ

本日はちょっと趣向を変えて、Artisanは繋いでいるけれども、画面を見ないで焙煎する実験をしてみた。下の写真のようにパソコンは閉じてあり、要するに、ロガーなしの通常の煎り上手で焙煎した場合、実際にはどういうプロファイルを描いているのか、というわけである。
ブラインド焙煎中

焙煎には1回目がウガンダのウォッシュト精製、2回目がエチオピアのナチュラル精製を使った。

まずウガンダの方はこんな感じである。
Uganda_Blind_Roast

意外なほど綺麗なラインを描けている。RoRが失速してゼロ以下になったりすることもなく、振動も風のある中で焙煎した割に少なく、3つのPhaseのバランスも悪くない。これならロガーを見ながら焙煎したのとほとんど変わらない。やはり毎日のようにロガーを繋いで焙煎している成果だろう。

ちなみにタイマーだけは使用して、コンロの火からの距離はほぼ一定に保って振っていたが、豆の挙動だけで、1ハゼ開始のタイミングも実際に始まる前に感じられた。焙煎は2ハゼ直前で止めて、出来上がった焙煎豆はこんな感じ。まずまずのハイローストである。
ウガンダ・ブラインド焙煎豆

次にエチオピア・ナチュラルを同じ要領で焙煎したが、こちらはちょっと様子が違った。まず火の入りが良過ぎて、5分くらい経過したところで既に1ハゼの予兆が出てきてしまったので、少し火から遠ざけたり勘で調整する必要があった。

その結果はグラフに如実に出ており、一度高くなり過ぎたRoRのラインが7分辺りで失速して、ゼロかマイナス値になってしまっている。また、メイラードのフェーズが短すぎるため香りが少な目になったと思われる。

Harusuke_Blind_Roast

焙煎豆の様子はこんな感じ。なんだか覇気がない雰囲気を感じるのは気のせいだろうか。こちらも2ハゼに少し入った辺りで煎り止めしておりハイローストのはずだが、その割に豆の色が少し薄い。
ハルスケ・ブラインド焙煎豆

以前から、火が入りやすいナチュラル精製豆の方がRoRのラインが大きく振動しやすいと感じていたが、今回もそのような結果となった。

なお、僕は煎り上手に相当に習熟しているから、このレベルに納まったが、もし初心者がブライドで焙煎したなら、もっととんでもないプロファイルを描くことは間違いないだろう。

追記:2022/02/24
昨日焼いたエチオピア・ハルスケ・ナチュラルを今朝、挽いてみたところ、もうこの時点で明確に分かるほどいつもの焙煎よりも香りが少ない。そして普段どおりペーパードリップしてみると、やはり香りが弱めのコーヒーとなった。ただモカのナチュラル豆は元々の香りがとても強いので、弱まった分、飲みやすい感もあり、これはこれで美味しい(^^;

いつも思っていることであるが、「香りを最大限に引き出すことが常に正解」ではない。やはり飲む人の好みで、意図的に香りに強弱をつけた焙煎をすることも大事である。そしてそのためには、やはり自宅でもコントロール焙煎である! 探求の道はまだまだ先が長い。

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