最近思うこと
CR600で焙煎していると、美味しく焼けるのが当たり前のように思ってしまうほど、実にあっけなく完成度の高い焙煎が出来てしまうわけですが、実はこれは当たり前ではないんだと気づいた話をします。
エピソードその1
僕も時々、サーベイのために他の方の焙煎豆を購入してみます。それはある知り合いが、中華製のドラム型焙煎機で焙煎したタンザニアAA・トップ・イエンガという豆でした。Qグレード認証で86.33点の割に値段がお手頃で、購入しようか迷っていた生豆だったので注文してみたのですが、フルシティに焼かれたその豆を淹れてみるとなんとも雑味が多くて冷めてくると飲めない。何回淹れても同じだったので、そんなはずはないと思い、その人に生豆を少し提供して頂くと実際にとても綺麗な生豆で、これをCR600で焼いてみたところ、非常にクリーンで爽やかな酸味の美味しいコーヒーでした。
エピソードその2
熱風でコーヒー豆を浮かせて攪拌するタイプの業務用熱風焙煎機で焼かれたグアテマラ・オリエンテ・ナチュラルを購入してみたときの話。この豆は随分前に松屋珈琲で買ったものを到着したばかりのCR600で焼いて、友人に渡したらとても好評だったもので、懐かしさから注文。こちらも購入したものはフルシティ程度の焙煎で、見た目は綺麗に焙煎されており価格も良心的でした。ところがこちらもかなり雑味が凄くて、僕には全然飲めませんでした。ハンドピック不足の問題なのか、いわゆる Fluid bed方式の課題なのか。
エピソードその3
こちらは富士ローヤルの本格的な焙煎機で焙煎されている方から数種類の豆を購入した時の話です。全て浅煎り~中浅煎りの焙煎で、抽出直後の香りはなかなか良好でした。ところが、冷めてくるとなにか芯が残っているようなエグ味が出てきて、アフターに今一つ甘さが感じられず、最後まで飲み干せませんでした。恐らくは焙煎機への投入量が多過ぎて、加熱力や攪拌が十分でない状態で焙煎されているのではないか、と推測する次第。
さて、ここから改めて気づいたことは、やはり焙煎による味の差はある、ということです。以前は、良質な生豆さえ手に入れば、誰だって美味しい珈琲は作れるじゃん、という考えでいました。でもそうじゃないな、と。やはり良い焙煎をするためにはテクニックも必要だけど、焙煎機の性能も重要なんだなと。それはバッチ量に対して十分な加熱力と蓄熱力、攪拌力、そして適切なエアフローが備わっているか、なのだと考えています。 CR600は最大バッチ量の600gを投入しても、強大な加熱パワーとシャベルのような形状の攪拌羽根で完ぺきに攪拌することで、いとも簡単に完成度の高い焙煎ができてしまうのです。
もし気になった方は、お気軽にご連絡ください。もしCR600で焙煎してみたい生豆をお持ちでしたら、実費にて焙煎して差し上げます。論より証拠、是非飲み比べて頂きたいのです!